行政上の強制執行について

行政行為によって課せられた義務を義務者によって任意に履行されない時に、その義務の履行を行政が強制する手段としてどのようなものがあるかを考えたいと思います。
行政法の分野の話題を取り上げています。
行政書士の試験では行政法の分野をいかに得点するかがカギです。
私たち国民が通常の生活においてなす契約については権利者が実力で権利の実現を図る自力救済は原則として認められていません。
借金問題を例に挙げるなら、貸主がお金を返してもらうためには借主を相手取って借金の返済を求める民事訴訟を提起し、裁判所の判決を得た後、執行官に強制執行を依頼して借金を取り立てるのです。
ところが行政権の行使についてもこの原則を適用すると公共の役務の遂行が著しく遅延したり、国民の利便性が妨げられたりします。
そこで行政目的の迅速な達成に公益性を認める必要が有ることから、行政上の義務の強制については自力救済権を認め、裁判所の判決を必要とすることなく、行政庁が独自に強制手段により執行できる権限が与えられています。
これを行政強制と言います。
すなわち行政強制とは行政上の目的を実現するために、人の身体または財産に実力を加え、それにより行政上必要な状態を実現する作用を言います。